ドイツ国家公認宝飾細工師マイスターの武市知子(SATOKO)です。
 

7月の誕生石でもあるルビー。

 
宝石の女王の名にふさわしいその美しい深紅を、女性なら一度は身につけたいと思いますよね。
 
しかし、美しい色と輝きを持つルビーは全体のわずか数パーセント。
成分的にはルビーでも、ほんの少しの違いで魅惑の赤とは程遠い鉱物になってしまうのです。
 
それを人為的に加熱処理やオイル処理などによって色を改善したり、ということは、昔からされているのですが、最近、ヒビ、クラックなどのインクルージョンにガラスを充填させたルビーが「天然ルビー」として出回っているのが気になります。
 
ひびのなかにガラスを流しても、元々はルビーですから、たしかに「天然」ルビーという表示に偽りはありません。
 
しかし、処理前は亀裂だらけ為に輝きもなく色も白っぽいルビー。
そこに赤いガラスを流し赤くみせているわけですから、素材的にルビーでも、着色していない「天然ルビー」と価値が同じわけがないのです。
 
そして、含浸処理されたルビーは成分と全く異なるガラスが亀裂に入っていますので、超音波洗浄器などや、温度の変化で割れる可能性が極めて高くなってしまいます。
 
先日も、以前ネットでご購入されたというルビーのペンダントの様子がおかしい、、、ということでご来店されたお客さまのルビーをみたところ、見事にクラックのところが割れて、なかのガラスもとれていました。
 
他のジュエリーと一緒に洗浄したところ、このようになってしまった、とのこと。
 
その方は、ご自分のルビーが含浸処理されたもの、とはご存じなかったようです。
ご購入されたサイトを覗いてみると、大きく「天然ルビー」と表示された一番下に、小さく「加熱処理及び鉛ガラス含浸処理」と書かれていました。
 
ここのショップでは、説明はないにせよ、まだ処理済み、という表示があっただけ良心的なのかもしれません。
 
ファッション感覚で宝石をつけることもありだと思いますし、お値段が張る宝石の替わりに「トリートメント(処理)石」を選ぶのもよいと思います。
しかし消費者側にきちんと「処理された石」であることが説明されていない、価値に見合わない価格で販売されてしまう、ということは問題です。
 
ましてや、赤いはずのルビーが白く変色してしまったり、割れてしまうなどということは、、、
 
そんなことにならないように、ご購入の際には「天然」であることのほかにも、どのような「処理」がされているのかを説明出来るお店をお選び頂くことをおすすめいたします。
 
ミュンヘンから愛をこめて
ジュエリー宝飾作家/ドイツ国家公認宝飾細工師マイスター
武市知子
ドイツ在住
terra auri
innere wiener str.5/b
81667 munich
germany
www.terraauri.com
www.terraauri.net (オンラインショップ)
 
 
 

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武市知子 (Satoko Takeichi) 【資格・免許】 ドイツ国家公認宝飾細工師マイスター 【役職】 バイエルン州金細工師協会本会員 terra auri jewellery art 代表
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