「緊圧茶」(きんあつちゃ)と呼ばれるかたまりのお茶は、茶葉を圧縮成型して作られています。餅型、レンガ型、碗型など、大小様々な形がある緊圧茶。中国茶を飲み慣れていない人にとっては、大きなかたまりのお茶をどのように淹れればよいのか戸惑ってしまうことも。ある程度年数を置いた茶葉は、「端の方から少し力を加えて」あげると、簡単にほぐれます。毎回必要な分だけほぐし、残りはまた保存して楽しみましょう。

緊圧茶各種

輸送しやすく長期保存できるよう、製茶したての緊圧茶は硬く引き締まっていて簡単には崩れません。しかし時間の経過とともに少しずつ乾燥して、茶葉にわずかな隙間ができるので、端の方から力を加えると、手でも簡単にほぐれるようになってきます。それでもまだ固いようなら、「茶針」や「茶刀」という先のとがった道具を使い、先端をかたまりのはしの方に差し込んで軽く引き上げれば茶葉をほぐすことができます。

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緊圧茶の中でも小沱茶(xiǎotuóchá)と呼ばれる小さなかたまりのお茶は、持ち運びにも便利で、気軽に楽しめる緊圧茶の一つです。急須や盖碗などに一粒そのまま入れても良いですし、容器のサイズに合わせてほぐして淹れても良いでしょう。一粒で淹れる場合、茶葉がゆっくりと水分を含むので、くずして淹れるお茶に比べ、風味がじっくり時間をかけて抽出されます。

小沱茶

緊圧茶は、湖南黒茶やプーアール茶などの「黒茶」が特に有名です。古くから辺境の厳しい環境に暮らす少数民族の人々のもとへ輸送され、ビタミンCなどの貴重な栄養源として愛飲されてきました。現代の研究では、脂肪分の消化、お酒の酔いを覚ます、咳を止める、風邪を治す、血中コレステロールの低下などの効能があるとされます。忙しい毎日の食生活で、高脂肪や高カロリーが気になりはじめたら、中国の遊牧民の習慣にならい、かたまりのお茶を一かけら、くずして淹れてみてはいかがでしょうか。

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栗城 暖子

栗城 暖子

栗城 暖子(くりき あつこ):中国高級茶芸師 高級評茶員 2007年より上海在住。中国茶を通じ、中国の歴史、伝統文化に触れる日々。 趣味は、年に数回、中国各地のお茶どころを巡る「茶旅」へ出かけること。おいしい茶葉と、かわいい茶器を探すこと。 2011年3月 浙江大学 茶学部 高級評茶員養成クラス終了。 2013年10月 中国浙江省にて開催された、第二回 ”武陽春雨杯 全国茶芸職業技能コンテスト” 茶席デザイン部門 銅賞 受賞。
 
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