太るということは見た目の問題だけではなく、老化スピードも大きく加速してしまいます。
僕自身も以前は体重が82kgあり【写真左】、がんばって68㎏まで減らしました【写真右】。
ダイエットの大敵といえば、“甘いもの”に代表される糖質です。
近年、清涼飲料水で「カロリーゼロ」とうたっているものが目につきますね。
こういった「カロリーゼロ」のドリンクには、「人口甘味料」が使われています。人口甘味料は、砂糖とちがい本当にカロリーがなく、糖質もほぼゼロです。
そのため、砂糖を使わずに人口甘味料を使用すれば、カロリーゼロも可能なわけです。
ただし、ここで油断してはいけません。
ある大規模な実験が行なわれました。
①「人口甘味料のドリンクを飲むグループ」
②「通常の砂糖のドリンクを飲むグループ」
に分けて、数年後にどちらのグループがカロリーを多く摂取しているのかを比較したのです。
当然、②の「砂糖のドリンクを飲むグループ」の方が摂取カロリーは多いと思われたのですが…。
…結果は逆でした。
なんと、①の「人口甘味料のドリンクを飲むグループ」の方が、最終的に摂取したカロリーが多くなっていたのです。
なぜこうなったのでしょうか?
理由は難しいのですが、人工甘味料を取りすぎると、腸内細菌が変わり悪玉菌が増えると考えられています。
人間の腸内には100~1000兆匹の腸内細菌が住んでおり、どんな腸内細菌を持っているかによって、その人の体質が決まってしまうと言われています。人間の身体は約60兆個の細胞でできていますから、人間は自分の細胞数よりも遥かに多くの腸内細菌を腸内に持っているわけですね。
人工甘味料を取りすぎると、悪い腸内細菌が増え、“太りやすい体質”になるようなのです。
ただし、ここで注意していただきたいのは“人工甘味料は絶対ダメ!”と言っているわけでは決してないということです。
要するに、「カロリーゼロ」だからと言って、油断していると結局は太ることがある…ということなんですね。
ただし、上記の実験はかなり量が多い場合の話です。
通常は、やはり砂糖よりも人工甘味料のほうがダイエット向きです。
太ると、そのぶん老化のスピードが速まります。気を付けましょう。
【澤田彰史 プロフィール】
東京警察病院医師、日本抗加齢医学会専門医・日本形成外科学会専門医、 NPO法人日本サプリメント評議会評議員。
医師の業務を傍ら、NHK「ひるまえほっと」、日テレ「世界一受けたい授業!」「ヒルナンデス!」「有吉ゼミ」「スポーツジャングル」、NHK-BSプレミアム「女神☆ヴィジュアル」、TBS「駆け込みドクター」「白熱ライブ ビビット」「サタデープラス」「ゴゴスマ」、フジテレビ「バイキング」「ニッポンのぞき見太郎」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」「モーニングバード」、テレビ東京「なないろ日和!」「ソレダメ!」などのテレビ出演のほか、「美ST」「日経ウーマン」「日経ヘルス」「AERA」「サライ」「週刊女性」「女性セブン」「夕刊フジ」「日刊ゲンダイ」「からだにいいこと」「夢21」「わかさ」「レタスクラブ」「ホットペッパー」「ポコチェ」などの雑誌や、朝日新聞などのアンチエイジングの記事でも活躍。
フジテレビ「ネプリーグ」や、テレビ朝日「Qさま!」ではクイズの回答者としても出演。
独自の方法で-14kgのダイエットに成功したが、テレビ東京「大食い王選手権」では出場者の体調を見守る医師として出演し、“大食いなのにスリム”なフードファイター達を羨望の目で見ている。
また、肌年齢測定装置「ロボスキンアナライザー」では、シミの量が“実年齢-11歳”という診断結果が出た。
著書『ほうれい線は消せる!』(PHP研究所)は台湾語版も出版されている。