春は環境の変化が多く、それがストレスとなってニキビができやすくなります。
しかし、わざわざ病院に行くのは面倒くさいし、自然に治るのを待つのもいやだ…ということで、自分でつぶしちゃう人も多いのではないでしょうか。
ニキビができないのが理想ですが、ストレスがたまったとき、寝不足のとき、甘いものを食べすぎたときなどにはできやすくなります。
ニキビはつぶさないほうが良いと言われますが、果たしてどうなのでしょうか?
確かに、ニキビが長引くと治ったあとがシミになります。また、あまりにもひどいニキビが長期間続くと、そこにはクレーターが残ってしまうこともあります。
これらはすべて“活性酸素”のしわざです。活性酸素は、しみの原因となったり、コラーゲンを破壊して老化を進行させます。ニキビができると、ニキビの周りにこの活性酸素が大量発生してしまうのです。
ということは、ニキビができたら肌が老化しないように、自然と治るのを待たずにとっととつぶしちゃえ!と考えたくもなるのですが、話はそう簡単でもありません。
ニキビにたまっている膿は“過酸化脂質”という脂で、活性酸素製造マシーンのようなものです。だから、早く出してしまったほうが良いのは事実です。
皮膚科に行ってニキビにたまった膿を出してもらうことを“面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)”と言います。
しかし、これを自分でやろうとするとうまく膿を出すことができず、それどころか逆に膿が皮膚の深部や周囲に広がってしまうことがあるのです。
こうなると、ニキビは早く治るどころか、悪化してしまいます。
また、皮膚を傷つけてしまい、それが痕になってしまうこともあります。
ニキビができたら、自分でつぶさずに皮膚科を受診しましょう。
しかし、何よりも大切なことはニキビを作らせないことです。ニキビは皮膚の老化を進行させるからです。
一番大切なことは、ストレスをためないこと、夜12時前には寝ること、食物センイの豊富な食事をすることです。
また、ニキビには“ビタミンC誘導体”と“ピーリング”が最も有効です。どちらも活性酸素を減らす作用がありますので、ニキビ予防以外にもアンチエイジング効果もあります。
実は、ニキビを作らせないことと、肌の老化を予防することとはまったく同じことなのです。
どちらも活性酸素によるサビつきをおさえることが目的だからです。
ビタミンC誘導体の入った化粧水やピーリング剤は美容クリニックでしか買えませんが、非常に高かったのが最近は買いやすい価格のものも増えて来ました。ニキビが気になる人だけでなく、肌のアンチエイジングをしたい人も美容クリニックで買い求めてみると良いでしょう。
【澤田彰史 プロフィール】
東京警察病院医師、日本抗加齢医学会専門医・日本形成外科学会専門医、 NPO法人日本サプリメント評議会評議員。
医師の業務を傍ら、NHK「ひるまえほっと」、NHK-BSプレミアム「女神☆ヴィジュアル」、日テレ「世界一受けたい授業!」「ヒルナンデス!」「有吉ゼミ」「スポーツジャングル」、TBS「駆け込みドクター」「白熱ライブ ビビット」「サタデープラス」「ゴゴスマ」、フジテレビ「バイキング」「ニッポンのぞき見太郎」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」「モーニングバード」、テレビ東京「なないろ日和!」「ソレダメ!」などのテレビ出演のほか、「美ST」「日経ウーマン」「日経ヘルス」「AERA」「サライ」「週刊女性」「女性セブン」「夕刊フジ」「日刊ゲンダイ」「からだにいいこと」「夢21」「わかさ」「レタスクラブ」「ホットペッパー」「ポコチェ」などの雑誌や、朝日新聞などのアンチエイジングの記事でも活躍。
フジテレビ「ネプリーグ」や、テレビ朝日「Qさま!」ではクイズの回答者としても出演。
独自の方法で-14kgのダイエットに成功したが、テレビ東京「大食い王選手権」では出場者の体調を見守る医師として出演し、“大食いなのにスリム”なフードファイター達を羨望の目で見ている。
また、肌年齢測定装置「ロボスキンアナライザー」では、シミの量が“実年齢-11歳”という診断結果が出た。
著書『ほうれい線は消せる!』(PHP研究所)は台湾語版も出版されている。