日本でランニングをしている人は800万人とも言われ、2012年の東京マラソンには28万人が応募したそうです。それくらいランニングは流行っているんですね。

1kmランニングをすると、体重1kgあたり1kcalが消費されます。たとえば、体重70kgの人が1km走ると70kcal消費される計算になります。体脂肪を1㎏燃焼するのに7000kcalが必要になりますので、毎日10kmのランニングを10日間続ければ体脂肪1kg減る計算になります。

こういったダイエット効果だけではなく、ランニングによって脳内にはドーパミン・セロトニン・βエンドルフィンが分泌されますので、これらのホルモンの働きで脳が活性化するという利点もあります。

 

このようにランニングには良い効果がたくさんあるのですが、注意しないといけないことが2点あります。

 

一つは、関節や筋肉への負担です。

「歩く」と「走る」のちがいは、両足が同時に地面から離れるかどうかです。歩くときは常に片足か両足が地面についていますが、走る場合は両足が地面から離れ、体が宙に浮いた状態になり、次の瞬間に片足にすべての負荷がかかるという動作が繰り返されます。

このとき、片足にかかる重さは体重の3倍と言われています。しっかりとした筋肉をつけてからならば問題はありませんが、いきなり極端なランニングをすれば関節を痛めることになります。

 

二つめは、無理なランニングをした際に起きる「脱水症・熱中症・急性心不全」です。

重症の場合は命にかかわります。例えば、2002~2006年の5年間だけで国内のマラソン大会で17件の死亡事故が発生しています。

前述のβエンドルフィンは、“脳内麻薬”とも呼ばれ、いわゆるランナーズハイ状態を作ります。そうなると、自分の体力以上に無理に走り続けてしまうことがあるので注意しなければいけません。

 

しかし、ランニングが健康に良いことも確かです。

では、どれくらいのランニングならば健康に良いのでしょうか?

 

それは一日につき最低「15分」です。

意外と短いですね。それも速さは、「早歩き」程度の速さでです。これなら、通勤時間に早歩きをするだけでも到達できる人も多いのではないでしょうか。

もっと速く走ったり、もっと長時間走ればより一層効果的ですが、ランニングならば最大40分以上走っても健康への効果はそれ以上にはなりません。

 

ランニングもやりすぎれば、体内に“活性酸素”が増えてサビつきの原因になりますし、走っている間に紫外線を浴びれば肌の老化が進行してシミ・しわの原因になります。

アンチエイジングのためには、「ほどほどの運動」がベストなんですね。

ちなみに僕は、ランニングも含めて一切アウトドアでの運動はしないかわりに、エレベーターやエスカレーターは使わず、階段を使うように心がけています。

 

 

澤田彰史 医師

【著者プロフィール】 東京警察病院医師。 NPO法人日本サプリメント評議会評議員、日本抗加齢医学会認定専門医。 警察病院以外の医療機関でも、外科手術から寝たきり老人の訪問診療まで、幅広く医療に従事。 日テレ「世界一受けたい授業!」やNHK-BSプレミアム「女神ビジュアル」などのテレビ出演のほか、「美STORY」「日経ウーマン」のアンチエイジングの記事も担当。

医療のかたわら、アンチエイジングアイテム専門会社ARGON Co.Ltdの開発顧問医も務める。

同社は「ネット直販で、かしこくムダなくアンチエイジング」をモットーに、ドクターズコスメのプライベートブランド版やドクターズサプリの企画開発、およびネット直販を専門としている。

【ARGONのPC用ホームページ】 http://www.argon.jp

 


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澤田 彰史

澤田 彰史

著書『ほうれい線は消せる!』(PHP研究所)https://www.php.co.jp/books/ detail.php?isbn=978-4-569- 81899-3
東京警察病院医師、日本抗加齢医学会専門医、 日本形成外科学会専門医、 NPO法人日本サプリメント評議会評議員。 東京警察病院以外にもさまざまな医療機関にて、 美容から寝たきり老人の訪問診療まで幅広く医療に従事。NTV『 世界一受けたい授業』等、テレビ出演多数。
 
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